6月12日〜15日に幕張メッセで開催されたDSJ2019に行ってきました。
DSJは、デジタルサイネージの最新技術とその活用法、新市場の創出、様々なビジネスシーンにおけるサイネージの利用法をその場で体感できる展示会で、会場では、弊社代表の川村も専門セミナーに登壇させていただきました。
(上の写真参照)
さて、そんなDSJの個人的なまとめを一言で言うと 『画面感のなさ』
ディスプレイというと、黒いベゼルで無機質な長方形で固そうなイメージがあるかと思うのですが、透過フィルムディスプレイ(曲面施工もできる)、透過型LEDビジョンの進化、コンテナ型でありつつマルチディスプレイ、など、一般的な「画面」とは違うものが目立ちました。
また従来型のディスプレイだとしても、ベゼルを無垢木のようなネイチャー感を押し出したものにしたり、観る人がホッとできるような演出をしてみたりと、空間に遊びや癒しの要素を持たせるものが多い印象でした。
中でも一番気になったのは、パナソニックが参考商品として出していたランタン型のディスプレイ。ディスプレイというより照明器具でしょうか。
ブースではあいにく手の空いているスタッフさんが見当たらず、あとで調べてみたのですが、これはどうやら真ん中にLEDランプ、カバーの部分がLCD、そして上部にプレイヤーがあり、カバー4面に画像を表示しているようです。
まさに本物の照明が可変していく不思議な感覚で、焚き火をじっと見つめてしまうかのようにそのランタンをじっと見つめてしまうのでした。
私事ですが、兄が田舎でレストランを経営しています。なんとなくイングランドのクラシカルな一軒家のような雰囲気の小さなレストランなのですが、そこにこの照明があることを想像してみます。
自然の恵みあふれるコース料理を目の前にいる相手と楽しみながら、ふと照明を見る・・・
うん、素敵。違和感まったくなし。
友人が、リタイアしたらやってみたいと話していた小さなカフェ。
かなり若い頃に無理して通ったような、大人なバー。
歳を重ねて、やっと怖気付くことなく座れるようになったお寿司屋さんのカウンター。
弊社本社のある江ノ島付近の、海の家の夕暮れ時。
いろいろな場面を想像してみてみるのですが、どこにもそれぞれにマッチするのですね。
参考商品ということで、市場に出回るのはまだ先かと思いますが、個人経営のお店でも導入できるようなコスト感、手間いらずのコンテンツ提供などが実現できれば、ニーズはかなりあるのでは?と感じた次第です。
コンテンツに関しては、例えば弊社のFLOWのように、インスタグラムに画像を投稿するだけで簡単にデジタルサイネージのコンテンツとして配信できるサービスを使えば、店舗の手間やコンテンツ制作コストが増えることなく導入してもらえるのではないでしょうか。
https://flow-image.net/about
他には、ソニーのCrystal LEDを初めてみましたが、圧巻でした。凄かったです。
Crystal LEDの前には人だかりができていましたが、それも頷けます。
何と言っても映像の美しさが突出しているのですが、美しいだけでなくコクがあると言いますか、平面なはずなのに非常に奥行きを感じます。
また大画面でも継ぎ目がない(見えない)ため、臨場感が圧倒的なのです。その世界に自分が住んでいるような、そこに一つの世界があるような感覚におちいります。
※写真は「資生堂グローバルイノベーションセンター“S/PARK”」
技術の進歩は目覚ましいものがあり、単純な私は最新のものを見て「わー!すごーい!!かっこいいー!!!」となるわけですが、この進歩をいかにお客様の課題解決に繋げるか。
いえ、お客様の課題解決にとって、それは必要なのか。何が必要なのか。
そこを考えるのが私たちの仕事です。
技術が進めばそれだけ表現方法も豊かになり選択肢も増えていきます。
「店舗とそこを訪れるお客様のコニュニケーションを成立させる」という、まさに人間的な情緒的な部分を支援するためにどの技術を選ぶのか、そう言った視点でいることを忘れないようにいなければ、と改めて感じたのでした。
I.B
この記事へのコメントはありません。